後見制度を利用するうえでの注意点として（ご両親向け）

最大の注意点として、そもそも成年後見制度を本当に利用すべきかどうかという点については慎重に判断するべきだと思います。

たとえば、ご本人が施設に入っていて生活にほとんど変化がない場合で、かつ大きな財産もなく、日常の収支を施設で管理しているというような場合ですと後見人の要否については判断が難しいところです。

むしろご両親の相続対策などに力を入れて、成年後見制度を利用しなくても良いように考えていくのもひとつの選択肢になり得るでしょう。

弁護士・司法書士等の専門家に相談しながら成年後見制度の趣旨をご両親もきちんと理解していただき、そのうえで利用を決めてもらいたいです。

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後見制度を利用することに決めた場合、ご家族の立場としては、やはり信頼できる後見人を見つけられるかどうかというところに注意するべきでしょう。

親御さんが元気なうちに後見人を申立てる場合、ご本人にとっても親御さんにとっても長い付き合いになる後見人です。

人格的な部分の相性も重要なので、違和感があるときには色んな専門家に相談してみるのも良いと思います。

（司法書士法人AXIS法務事務所　代表司法書士　／　親なきあと問題相談室ファミリア　渡邉　護先生）