【実務経験者に聞いてみた】後見業務をやっていて、大変なことはなんですか?
後見業務全般に言えるのは、被後見人の状況によって後見業務の内容が大きく変わるのが大変なところですね。
多くの件数をこなしてもマニュアル化するようなことは難しく、常に一人ひとりの生活と想いに真摯に向き合っていく必要があります。
業務量としては就任直後が一番大変なタイミングかもしれません。
ご本人の生活や財産が大きく変わるときに成年後見人が選任されることが多いので、色々な手続きがあります。
ご本人や介護者とも頻繁にお会いして打ち合わせしていくことになりますね。
個人的に近々で困っていることは、一人の被後見人のガンの治療方法の選択です。
後見人には医療同意権がないので、後見人が単独で判断するわけではないのですが、親族のいない方なので
被後見人本人はもちろん、被後見人の介護者や医療機関とも協議して総合的に判断して進めていきます。
それぞれの治療方法に一長一短あるので、非常に判断に悩んでおります。
被後見人のこれからの健康と生活を大きく変える選択なので、改めて後見人の責任の重さを痛感します。
(司法書士AXIS法務事務所 代表司法書士 /親なきあと問題相談室ファミリア 渡邉 護先生)
